この記事の監修者
亀崎智子 (かめざき・さとこ)
「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティングコンシェルジュ
◎ 公式サイト kamegohan.com
生でも加熱でも美味しく食べることができて、手軽に手に入れることができるキャベツ。
実は、栄養価が高く元気な体作りのお手伝いをしてくれる食材のひとつです。
1年中、価格の変動も少ないので、料理に使用するという人もきっと多いはずでしょう。食べ過ぎの現代人には胃腸を守ってくれるキャベツはぜひ、取り入れてもらいたいです。
生ではなかなか量を取り入れるのは難しいので、スム―ジーにして取り入れるのがおすすめです。
今回、キャベツやバナナを使用したキャベツスムージーのレシピと効果についてご紹介します。
胃腸にやさしい「キャベツ効果」
キャベツには、カルシウムやカリウム、鉄分などのミネラルやビタミンC・K・Uなどのビタミン、食物繊維などが豊富に含まれています。
キャベジンという胃腸薬を知ってますか?実はこのキャベジンはビタミンUの別名であり、キャベツから発見されたことにより、名前がつけられています。
キャベツは薬膳の視点から見ても「食べる薬」とも呼ばれるほど、ぜひとも活用してもらいたい食材のひとつです。
キャベジンと呼ばれる「ビタミンU」
別名「キャベジン」や「抗潰瘍性ビタミン」などと呼ばれることもあります。傷ついた胃や十二指腸の粘膜の健康をサポートしてくれることで有名な栄養素です。他にも、糖尿病や便秘、皮膚湿疹などの改善にも効果が期待できるといわれています。
ただし、熱に弱い栄養成分であるので、生で食べることがおすすめです、また、加熱をする場合には、サッとボイルをする程度に抑えておく方がよいでしょう。
3枚で1日の「ビタミンC」量が取れる
淡色野菜の中では、トップクラスの含有量です。大きな葉であれば、1日のビタミンC量を3枚食べることで摂取できるといわれています。ビタミンCはタンパク質と一緒に摂取することで美肌効果がアップしたり、免疫力アップが期待できる栄養素です。また、ストレスがかかることで大量消費されることもあり、ストレス社会で生きる現代人にとっては、不足しがちでもあります。
ビタミンUと同様に熱に弱い栄養素であるので、加熱せずに生で摂取できるスムージーはビタミンをC摂取する方法としてはおすすめです。
止血ビタミンの「ビタミンK」
別名「止血ビタミン」と呼ばれて、出血した時に、血を止めてくれる働きがあります。また、カルシウムの吸収を助ける栄養素でもあり、キャベツにはカルシムも豊富に含まれています。
不足しがちな「カルシウム」が豊富
現代人にとって不足しがちな栄養素のひとつでありますが、実はキャベツにも豊富に含まれています。加えて、吸収力をアップしてくれるビタミンKも豊富に含まれているのが、特徴のひとつです。天然の精神安定剤ともいわれているので、イライラした時に取り入れるのもおすすめですよ。
「カリウム」
ナトリウムの過剰摂取により増えすぎた水分の量を調整してくれる働きがある栄養素です。特に、水の摂り過ぎによるむくみが気になる人には積極的に取り入れてもらいたいです。水に溶けやすい栄養素でもあるので、丸ごと取り入れることができるスムージーやスープなどはおすすめです。
現代人の不足しがちの「マグネシウム」
過度なストレスやアルコール、コーヒーなどのカフェインの過剰摂取により体の外に排出されてしまう栄養素であるため、現代人は不足しがちです。そのため、ぜひとも取り入れてもらいたいです。
また、食物繊維も豊富に含んでいるため、便秘の改善にも期待できます。
加えて、最近の研究では、キャベツに含まれているイソチオシアネートの働きによって免疫の機能を高め、がん物質を取り除く効果があることがわかっているようです。その他にも虚弱体質を改善したり、老化防止にも効力があります。
とんかつなどのフライ類にキャベツの千切りを添えられているのは、理にかなったことだったんですね。
キャベツスムージーの効果
キャベツはいろいろな栄養素が豊富に含まれていることから、ガン予防や糖尿病改善などにもおすすめであるとすすめている医師もいます。ただし、葉物野菜であり、かさがあることから生でたくさんの量を食べるのは意外と難しいこともあり、加熱して食べる人も多いかもしれません。
しかし、キャベツの栄養素で有名なビタミンUやCは火に弱い性質があることから、生で取り入れることができるジュースやスムージーはおすすめの摂取方法です。
ただし、体を冷やしてしまう性質もあるので、元々から冷え体質の人が飲み過ぎてしまうと、逆に体を冷やしすぎて不調を引き起こしてしまう原因になってしまうこともあるので、飲み方には注意が必要です。
氷は使用しなかったり、白湯も用意して一緒に飲むなどの工夫をしてあげるとよいでしょう。
キャベツスムージーに相性ぴったり「バナナ効果」
キャベツだけでも十分に栄養価は高いですが、量が多いと少し苦味を感じてしまい、飲みにくいと感じてしまう人もいるかもしれません。そのため、甘みをつけて飲みやすくするとともに、さらに、免疫の要でもある腸内環境を整えるためのサポートをしてくれるバナナと組み合わせて取り入れてあげることはおすすめです。
バナナの自然な甘みをつけることで、幅広い世代のひとにとって飲みやすい味わいになるでしょう。
バナナもキャベツと同様にビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富に含まれている果物です。そのため、単体でも美肌効果や免疫力アップ、便秘予防、貧血予防などさまざまな効果が期待できます。
そして、いろいろな形の糖を含んでいるということで、血糖値の上がりを緩やかにしてダイエット効果にも力を発揮してくれます。
ちなみに、免疫力をより高めてくれるのは、黄色のバナナよりもシュガースポットと呼ばれる熟成が進んだことにより出てくる茶色の斑点があるものといわれています。シュガースポットが出過ぎているのをそのまま食べるのは、抵抗がある人もいると思うので、そんな時には、スムージーに使用することでより美味しく取り入れやすくなりますよ。
キャベツとバナナのスムージーのレシピ
材料 1~2人分
- キャベツ 大きめ2枚
- バナナ 1本
- 水 1/2~1カップ
キャベツスムージーの作り方
① キャベツとバナナを軽く水で洗い50℃洗いする。キャベツは約20秒、バナナは約5分、50℃に浸ける。(浮かないように重しをおくとよいでしょう。)取り出した後は水気をしっかりとふく。バナナに関しては、常温で1時間くらいかけて冷ましてください。
- とてもシンプルなスムージーです。水に関しては、お好みのとろみになるように調整してもらっても大丈夫です。甘さがどうしても足りないと感じる場合には、バナナを追加するもしくは、はちみつなどの甘味料をお好みで加えてあげるとよいでしょう。
- 50℃洗いは必ずしもしなければならないというわけではありませんが、ちょっと一手間行うことで、美味しさがアップするので、余裕がある時にはやってみるとよいでしょう。
腸美人で活き活きした毎日を過ごしませんか?
キャベツとバナナといえば、誰でもどこでも手に入れることができる野菜と果物の代表選手です。そんな2つの材料で、腸を整えて体も心も元気になるお手伝いができるのであれば、よくないでしょうか?
まずは一度チャレンジしてみませんか。きっと、あなたの腸が変わること間違いないはずですよ。
この記事の執筆者管理栄養士亀崎智子 (かめざき・さとこ)「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティ[…]
この記事の監修者管理栄養士亀崎智子 (かめざき・さとこ)「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティ[…]