この記事の監修者
亀崎智子 (かめざき・さとこ)
「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティングコンシェルジュ
◎ 公式サイト kamegohan.com
スーパーで年中買える「小松菜」は、野菜トップクラスの栄養と「くせ」がないのでスムージーの材料としておすすめです。
今回は、小松菜にバナナや人参を加えた「グリーンスムージー」の作り方をご紹介します。
小松菜・バナナ・人参の栄養
今回ご紹介するスム―ジで使用する小松菜やバナナ、人参はそれぞれとても栄養価が高い素材であるので、ぜひ、積極的に取り入れてもらいたいものです。
「小松菜」生でも食べやすい緑黄色野菜
小松菜は、カロテンとビタミンCの含有量は野菜でトップクラスです!カルシウムや鉄分、カリウムなどのミネラルも豊富に含まれています。また、アクもないので生で食べれるのが嬉しいですね。
β-カロテンは体の中で必要な分だけ、ビタミンAに変身する栄養素です。小松菜は抗酸化作用の高いビタミンA・Cが豊富に含まれているため、老化の原因である酸化を抑えることでアンチエイジングが期待できます。
そして、貧血の女性には嬉しい鉄分も豊富に含まれています。小松菜に含まれるのは、吸収力の低い非ヘム鉄ですが、吸収力を高めてくれるビタミンCも含まれているので食材からの鉄分補給にもよいでしょう。
「バナナ」手軽に手に入る腹持ちがよい果物の王様
バナナは、食物繊維やビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれている果物です。特に、ミネラルの一種であるカリウムが豊富に含まれているため、塩分を摂り過ぎているという人やむくみが気になる人にもおすすめです。
そして、バナナにはいろいろな種類の糖質が含まれています。体の中ですぐにエネルギー変化する単糖類(ブドウ糖や果糖)や少しゆっくりと吸収されるショ糖、糖質の吸収スピードを緩やかにしてくれる食物繊維です。
そのため、血糖値の急上昇を引き起こさずに、腹持ちがよいということで、おやつなどにもおすすめなのです。
「人参」生でも加熱しても美味しい緑黄色野菜の女王様
人参も小松菜と同様にβ-カロテンを豊富に含む野菜です。ビタミンAは過剰摂取に注意が必要ですが、β-カロテンは体の中で必要な分だけがビタミンA に変換されるので、摂り過ぎを気にする必要はありません。アンチエイジングだけでなく、免疫力アップも期待できる栄養素です。
また、水溶性・不溶性食物繊維の両方が含まれているので、便秘に悩まされている人にも食べてもらいたいです。
簡単!小松菜スムージーのレシピ
材料 1~2人分
- 小松菜 1束
- バナナ 1本
- 人参 1/2本
- レモン果汁 小さじ1/2
- 水(浄水) 100㏄
小松菜バナナ人参スムージーの作り方
① 小松菜、バナナ、人参のすべてを50℃洗いをして、冷水にとった後、冷めたら、キッチンペーパーで水気を切る。バナナに関しては、常温で1時間くらいかけて冷ましてください。
② 小松菜は1~2㎝位にざく切りにする。小松菜のヘタは汚れている部分のみ取り除いて使用しても大丈夫ですよ。バナナも皮をむいて、1㎝くらいの輪切りにする。人参も薄切りにする。
③ ②とレモン果汁、水をミキサーもしくはブレンダーにかける。
④ よく攪拌して、なめらかになったらグラスに注いだらできあがり。
- 小松菜や人参、バナナなどはできる限り無農薬、減農薬のものを選ぶとよいでしょう。
- 50℃洗いは余裕がある時にやっておくと、美味しさがグーンとアップするのでおすすめです。できない時は、無理をしなくて大丈夫ですよ。
- 甘みが足りないという場合には、バナナを増やすもしくは、はちみつや甘酒(米麹だけで作られてノンアルコールのもの)などをお好みで追加してもよいでしょう。
- 生人参に含まれるアスコルビナーゼという成分がビタミンCを酸化させてしまう働きがあります。そのため、それを抑えるために、レモン果汁をいれています。レモンがない場合には、他の柑橘類や酢で代用しても大丈夫ですよ。
- スムージーはできあがってからは鮮度が落ちて酸化していくのみです。そのため、作り置きして飲むことはおすすめしていません。飲む直前に作るように心がけましょう。
手作りドリンクの名わき役は何?
ジュースの名わき役…それは酸味です。ビタミンCがたっぷり!
相乗効果でビタミン・ミネラルの効果もアップです。酸味を加えるとジュースの味もさらに美味しく、変色防止にもなります。
■ レモン
ビタミンCの供給源としてもっともポピュラーなレモン。果汁に含まれるヘスペリジンという成分はビタミンCの吸収力を高めてくれます。末梢血管をしなやかさを保ちつつ強化することで、血流を改善してくれるとともに、血圧も上がりすぎないように調整してくれることが期待できます。また、鉄分の吸収を高めてくれるという作用もあるクエン酸も含まれているので、スム―ジであれば、小松菜や水菜、春菊など比較的に鉄分を豊富に含む葉物野菜と組み合わせてあげるのもよいでしょう。
■ ゆず
黄色い皮にはリモネンなどの香り成分が含まれており、リラックスさせてくれる作用があります。酸味を楽しむために果汁を絞ってあげるのもよいですし、皮をすりおろして使うことで風味を楽しむのもおすすめですよ。ゆずもレモン同様に、ヘスペリジンが豊富に含まれていますよ。
■ ライム カボス スダチ など
クエン酸が含まれているので、貧血が気になる方は鉄分が含まれているものと組み合わせることで、吸収力のアップが期待できますよ。また、爽やかな香りがいいので風味付けに使ってあげるのもよいですね。
毎日の手作りスムージーに挑戦してみませんか
朝忙しくて、時間がなくて、栄養ドリンクや菓子パンなんかでついついすましてしまっているという人も多いかもしれません。しかし、素材さえ冷蔵庫に常備されていれば、スムージーは意外と素早くお手軽い作ることができるのです。
そして、外食やコンビニ食で野菜不足になりがちな方こそ、ぜひとも、旬の食材を使用して、手作りスムージーに挑戦してみませんか?生の葉物が苦手な人は甘みの強いバナナと組み合わせてあげると飲みやすくなるので、ぜひぜひ、お試しくださいね。
この記事の執筆者管理栄養士亀崎智子 (かめざき・さとこ)「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティ[…]