亀崎智子 (かめざき・さとこ)
「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティングコンシェルジュ
◎ 公式サイト kamegohan.com
基本果物に含まれている酵素は、そのまま生で食べてもその働きの恩恵を受けることはできます。
しかし、生で食べることが多いフルーツは「新鮮なうちに食べきることができない。」そんな状況に出くわす場合もゼロではありません。
そんな時に保存性が高まるとともに、酵素の働きを上手に活用するという点から旬の素材を使った「手作りシロップ(酵素)」がおすすめです。手作りフルーツシロップ(酵素)を炭酸水で割ってドリンクとして飲んだり、ドレッシングやソースとして使ったり、お菓子作りにも使えます。
どんどん酵素を取り入れましょう。酵素を手作りする場合は、まずは一種類の材料から挑戦してみることをおすすめします。
今回は「苺」を使います。それでは、手作りシロップの基本的な作り方をご紹介します。
手作り苺シロップを作るための準備
素材は無農薬で品質の良いものを用意
素材はできれば無農薬で品質の良いもの使ってください。素材の皮や種を除いて正味でグラムを測ります。今回は苺ですので、へただけを取り除きます。
白砂糖を使う
砂糖を果物や野菜に混ぜて素材の水分と酵素を溶け出させます。砂糖は酵母菌などの発酵菌の餌になり、発酵をすすめてくれます。ショ糖が果物細胞壁を浸透することによって発酵がスムーズにすすみます。そのため、安定した発酵状態を保つためにはショ糖の割合が多い白砂糖がおすすめです。分量は野菜や果物の1.1倍です。
仕込み容器
仕込み容器は中の様子が見られるガラスの容器がおすすめです。容器の容量は素材の3~4倍程度。素材が500gだったら2~3Lの容器を用意してください。(プラスチックやほうろうの容器でも可)
水切りざる
ざるを用意してください。野菜や果物などの材料を洗って水切りしたり、出来上がった酵素(フルーツシロップ)を濾すのに便利です。
ガーゼ(濾し用)
ガーゼを用意してください。出来上がった酵素の不純物を取り除くのに便利です。さらしや目の細かいネットなどでも大丈夫です。
手作り苺シロップの作り方
準備ができたらさっそく作っていきましょう!
今回の苺シロップは、苺のへたを取り除いて使う苺の重量が正味で500g、白砂糖が550gです。
① 50℃のお湯にいちごを2~3分つけてから、冷水で冷やす。その後、キッチンペーパーなどで水気をしっかりと切る。
② へたを除いた苺を計量して、その重量の1.1倍の白砂糖を用意する。苺はすべて縦に4等分に切る。
③ 用意した砂糖3分の1を瓶の底へ入れ、その上に苺を全体に広げながら半分入れる。
④ その上に砂糖を入れて、残りの苺を入れ、最後に残りの砂糖を入れる。
⑤ 直射日光が当たらないところに置く。
⑥ 半日経つと苺の水分で砂糖が溶け出す。この時に底から手で混ぜる。
⑦ 1日に2回(朝・晩)、しっかりと砂糖が溶けるまで混ぜる。
⑧ 2日後ぐらいで砂糖が全て溶け、4日後ぐらいから発酵していきます。
⑨ 泡がぶくぶくになるまで一週間待ちます。
➉ ざるで濾して出来上がり。網目の粗いざるを使用する場合には、ガーゼでさらに濾してあげましょう。
苺シロップの保存方法
瓶は密閉せずに、冷暗所や冷蔵庫へ。保存は1年以上大丈夫ですが、3~4ヶ月で使い切るようにしてください。
濾して出てきた食物繊維は砂糖漬けのような感じでそのままでも食べられますし、料理やお菓子作りにも使えます。保存するときはジッパーの袋に入れて冷蔵庫で2~3週間です。
糖分がありますので、1日60㎖ぐらいを目安に頂きましょう。酵素をジュースにしたり料理に使う場合には熱を加えず常温ですよ。
苺シロップ(苺酵素)の嬉しい効果は
旬の苺で美肌ときれいな体を目指しましょう。苺の酵素は真っ赤でとっても美味しいです。ビタミンCや水溶性の食物繊維やカリウムなどもいっぱいです。
炭酸水で割ると、暑いときには元気がでそうな一杯に!冷やした紅茶に苺酵素をプラスして苺紅茶も美味しそうです。フルーツシロップ(酵素)は、夏にかき氷を食べる時にかき氷シロップの代わりに使用するのもおすすめの食べ方ですよ。
パイナップル酵素は、代謝を助けるビタミンB1やB2も入っていて、クエン酸もたっぷりなのでダイエットにも期待できそうです。いろいろな素材で酵素を楽しんでみたいですね。
この記事の監修者管理栄養士亀崎智子 (かめざき・さとこ)「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティ[…]
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