健康や美容に欠かせない果物や野菜。積極的に摂りたい食物ですが、身体が冷えるものも多く、特に冬場は食べる頻度が減る人も多いのではないでしょうか。
そんな時期におすすめなのが、ホットスムージー。食欲のない朝や、野菜や果物の不足が気になる人のおやつとしてもおすすめです。
今回は、冬が旬のさつまいもとりんごを使った「さつまいも ホットスムージー」のレシピと「さつまいも」の栄養効果について紹介していきます。
健康美容にもってこい?さつまいもの栄養効果について
「さつまいもを食べたら、おならがよく出る」
こんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。そのため、さつまいもには食物繊維が豊富に含まれているというイメージを持っている人も多いでしょう。
食物繊維は大きく水溶性と不溶性の2種類ありますが、さつまいもは両方を含んでいる嬉しい食材です。そのため、体にとって不要なものを粘々で包みこんで外に排出したり、善玉菌を増やしたり、胃や腸で水分を吸収して膨らむことで腸を刺激して便通を促してくれたりする効果が期待できるのです。
その他にも、老化や病気の原因のひとつともいわれている酸化を抑える働きがある抗酸化力の強いビタミンC・Eや体の水分調整をしてくれるミネラルの一種であるカリウムも豊富に含んでいます。
ビタミンCは、美肌作りに欠かすことができない栄養素です。加熱に弱いもののさつまいもに含まれているものは加熱にも強く焼き芋にしても約80%はビタミンCが残っているといわれています。
ビタミンEは、別名「若返りビタミン」とも呼ばれ、体の中がサビてしまうのを抑えてくれる効果が期待できます。そのため、ビタミンCと一緒に摂り入れることで、抗酸化作用の相乗効果が期待できるので、さつまいもは美容におすすめな食材なのです。
カリウムは、体内の余分な水分を外に出してくれる働きがあります。そのため、塩分を摂り過ぎていたり、むくみや血圧が高めの人には摂り入れてもらいたい栄養素のひとつでもあります。
朝におすすめ、さつまいも&りんご
朝食は、体内時計のリセットをしてくれる役割があります。午前中の活動するエネルギーになるため、朝食をとることは一日を充実させるため必不可欠な習慣です。
さつまいもは、白米やパンと比べて血糖値がゆるやかにあげるのが特徴です。また、りんごはペクチンという水溶性食物繊維が豊富なため、糖の吸収を穏やかにしてくれるはたらきがあります。そのため、体に優しく、朝最初に口にするものとしてもおすすめの食材です。
スムージーにすることで、忙しくて朝食が食べられない人や、パンだけで済ませてしまう人も手軽に栄養を摂取できます。
さつまいもスムージーのレシピ
生のものしか使用しないイメージの強いスムージーですが、蒸し焼きにしたさつまいもで作るスムージーはまた違った食感で楽しむことができるスムージーです。
焼き芋自体の甘みでも美味しく飲むことができるので、素材そのものを楽しむことができるのも特徴です。
- さつまいも 小1/4個 (約80g)
- りんご 1/4玉(約50g)
- バナナ 1/4本
- 牛乳(豆乳) 200ml
- おろし生姜(チューブでも可) 小さじ1/2〜1
- シナモン 少々
お好みで追加
- はちみつ(甘さを足したいときに)
- クルミ(食感と風味を足したいときに)
冷え対策には 生姜 × シナモン
冬になり寒い時期にさしかかると、血の巡りが悪くなります。そうすると身体にさまざまな不調がおこり、免疫力の低下にもつながります。
今回加える生姜には、血行をよくしたり、体を温め、新陳代謝をあげてくれる働きがあります。さらに生姜に含まれるショウガオールという成分は、加熱することで増え、体を温める効果が高くなります。
また、シナモンには、毛細血管の健康維持と修復効果があります。毛細血管は、全身の血管の99%を占め、全身に酸素や栄養素を運んだり、二酸化炭や老廃物の回収をしています。全身の血液循環や新陳代謝にかかわっているため、毛細血管を健康に保つことは、冷えやその他の体の不調を予防するのにとても重要です。
この2つの食材を取り入れることで、冷え対策バッチリのスムージーに仕上げることができます。是非お好みの量を加えてみてください。
りんごは50℃洗い
余裕がある時にやってみて欲しいですが、50℃洗いすることで、りんごの汚れがきれいに取れます。特に、無農薬でないものを皮のまま使用する場合、おこなうことをおすすめします。
りんごが浮き上がるので、お皿などを重しとしておいてあげるとよいでしょう。りんごを2~3分、50℃のお湯に漬け込んで、50℃洗いします。取り出したら、冷水にとって冷やします。
材料をカット
① さつまいもは半月切りにし、水にさらし、水気を切る。鍋に入れ、かぶるくらいの水を加え、柔らかくなるまで蒸し焼きにするか茹でる。(事前に多めに作って冷凍しておくと便利)
※市販の冷凍さつまいもや焼き芋を使用するのもおすすめです。冷凍さつまいもは手軽につくることができ、焼き芋はより甘く仕上げることができます。
② 生姜はすりおろす。(多めに作って冷凍しておくと便利)
※チューブでも代用可。
③りんごは皮をむき、一口大に切る。
材料を攪拌
④ 全ての材料をミキサーに入れて撹拌する。
⑤ 出来上がったものを600Wの電子レンジで40秒~50秒ほど温める。お好みでクルミやシナモンをトッピングする。
⑥ 甘さが足りなければ、はちみつで味を調える。完成!
point!
- さつまいもや生姜は事前に作っておいて冷凍しておくと便利です。
- さつまいもは、低温で長時間加熱すると甘くなるので、本来はオーブンなどで焼くのが一番甘くなります。時間がないときは、弱火で蒸すか茹でるのがおすすめです。電子レンジの加熱に比べて、比較的短時間で甘く仕上げることができるのでおすすめです。
- バナナの量を増やすともったり感が増して満腹感がUPします。サツマイモの量を増やしても食べ応えがでて、「食べるスムージー」になります。
- りんごの皮にはポリフェノールなどの栄養素が含まれるため、食感が気にならなければ皮を剥かずに皮ごとミキサーに入れるとより栄養価がUPします。
体を冷やさない「さつまいもスムージー」を取り入れてみませんか?
旬の食材には、その時期の体に必要な栄養素がたくさん含まれています。
冬は特に寒さで活動量が減りがちなので、温かいもので体を温めたり、栄養満点の旬の食材の力を借りて寒さに負けない体をつくりましょう。
今年の冬は、ぜひさつまいもホットスムージーを取り入れてみてください。
この記事の執筆者管理栄養士亀崎智子 (かめざき・さとこ)「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティ[…]
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