この記事の監修者
亀崎智子 (かめざき・さとこ)
「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティングコンシェルジュ◎ 公式サイト kamegohan.com
朝の始まりに酸味がピリッとして美味しい「キウイ」を使ったスムージーはいかがでしょうか。
いつでも手に入る「キウイ」は、タンパク質分解酵素がたっぷりと入っている栄養満点の果物です。
酵素って何?
「 酵素 」という言葉はよく耳にするという人は多いかもしれませんが、実際、酵素がどんなものであるのかは分からないという人がきっと多いはず。
酵素は、私たちの体の中で起こるあらゆる化学反応の触媒として働くタンパク質のことです。酵素がなければ私たちは生きることができないほどとても大切なものでもあります。
そんな酵素は「体内酵素」と「体外酵素」の大きく2種類に分類できます。
- 「体内酵素」はさらに、私たちが口にした食物の消化に使用される「消化酵素」と呼吸をしたり、傷ついた細胞を修復したりさまざまな生命活動に使用される「代謝酵素」に分類できます。
- 「体外酵素」は、「食物酵素」とも呼ばれて、生の食べ物に含まれており、その食べ物自体を自己消化する働きがあります。
キウイには消化酵素であるアクチニジンが豊富に含まれています。このアクチニジンは、タンパク質分解酵素であるため、お肉やお魚を調理する時に一緒に漬け込んだり、ソースとして使用したりすることがおすすめといわれています。お肉やお魚のタンパク質を分解してくれるので、消化の負担を減らしてくれるのです。
そのため、暴飲暴食をして胃がもたれたり、お肉やお魚料理を食べている時に食べるというのもおすすめです。
アクチニジンが含まれているのはグリーンキウイのみ?
キウイは大きく分けると2種類あります。一般的に市場に出回っているのが、ヘイワードという品種になります。果肉がエメラルドグリーン色をした多くの人がキウイと聞いてイメージするのがこちらでしょう。甘みと酸味のバランスがよいキウイです。
もうひとつが、果肉が黄色のゴールドキウイです。こちらは糖度が20度前後ととても甘く、日持ちもあまりしないこともあり、旬である5~8月の限られた期間でしか目にすることが少ないかもしれません。
そんなキウイですが、タンパク質分解酵素であるアクチニジンは、ヘイワードというグリーンのキウイ(以下、キウイ)に豊富に含まれており、ゴールデンキウイにはあまり含まれていないそうです。
そこで、今回はアクチニジンが豊富に含まれているキウイを使用したスムージーをご紹介しますね。
実は栄養価が高いキウイ
キウイは、アクチニジン以外にも、ビタミンC・Eやカリウム、食物繊維の一種のペクチンなどが豊富に含まれているのが特徴です。
抗酸化作用も高いビタミンCやEが豊富に含まれているということもあり、免疫力アップや美肌・美肌効果、ストレスへの耐性などが期待できます。
他にも、カリウムが豊富であることから、体にとって不要な水分をしっかりと排出することで女性のお悩みでも多いむくみ予防やペクチンは善玉菌を増やしたり、不要なものを包み込んで排出してくれるので、便秘解消にもおすすめです。
押さえておきたいキウイの選び方と保存方法
キウイは残念ながら皮の色で食べごろを見分けることができないフルーツです。そのため、食べごろを見極めるためには手に取って選んでみましょう。ただし、強く握ると傷むので気をつけましょう。優しく包み込むように軽く握ってみます。握った時に弾力を感じることができるものが食べごろのサインです。
キウイが固い場合は、数日間室温で保存することで追熟されます。追熟する時間が長いと感じる場合には、ビニール袋にりんごもしくは、バナナと一緒に入れて口を縛って室温におくと追熟のスピードが上がります。「まだ、固いけど、早く食べたい!」そんな時には試してみてもよいでしょう。
すでに、熟している、食べごろの場合には、冷蔵庫保存をしてできるだけ早く食べてあげましょう。
キウイは食べるのを控えた方がよい人がいる?
キウイを食べると口がピリピリするという経験をしたことがある人もいるかもしれません。このピリピリしてしまうのには、いくつか原因が考えられます。
- キウイに含まれているシュウ酸カルシウムという成分の針状結晶の刺激によるもの
- タンパク質分解酵素であるアクチニジンの刺激によるもの
- クエン酸やキナ酸、りんご酸などの有機酸の刺激によるもの
ただし、キウイフルーツでアレルギーが引き起こされる場合もゼロではありません。ラテックスとキウイに含まれているタンパク質が似ているということから、ラテックスアレルギーの方がキウイを食べるとアレルギー反応を引き起こしてしまう場合があります。注意してくださいね。
キウイスムージーの作り方
材料 1~2人分
- キウイ 1個
- りんご 1/2個
- レモン果汁 小さじ1/2
- 水 100cc(1/2カップ)
キウイスムージーのレシピ
① りんごとキウイを2~3分、50℃のお湯に漬け込んで、50℃洗いします。取り出したら、冷水にとって冷やします。表面を少しこすり洗いする。(特に、無農薬でないものを皮のまま使用する場合、おこなうことをおすすめします。)できる場合だけで、大丈夫です。
キウイを長くミキサーにかければ、キウイの種から渋みがでます。そのため、ポイントは「キウイを長くミキサーでまわさない」です。
食べ過ぎた時にキウイスムージーでスッキリしませんか?
キウイは胃もたれした時、暴飲暴食で胃もたれしそうな時には、取り入れたい果物ひとつです。
そのまま、キウイを食べるのはちょっと苦手という人も、りんごと一緒にすることで、りんごの甘さが加わってさらに美味しくなりますよ。
甘酸っぱいキウイりんごスムージーを一度楽しんでみませんか?
この記事の執筆者管理栄養士亀崎智子 (かめざき・さとこ)「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティ[…]