毎日飲んで欲しい日本の発酵食品の代表選手お味噌汁

この記事の執筆者

管理栄養士-亀崎智子
管理栄養士
亀崎智子 (かめざき・さとこ)
「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティングコンシェルジュ
◎ 公式サイト kamegohan.com

「毎日、お味噌汁を飲んでいますか?」

この質問に手をあげることができる人はどのくらいいるでしょうか?

2013年にユネスコ無形文化財に和食が登録され、和食が見直されるようになりました。しかし、まだまだ和食は苦手で、洋食中心のお食事をしている人も多いかもしれません。

そんな人にまずは試してもらいたいのが、おうちごはん和食の代表選手でもあるお味噌汁です。お味噌汁はアレンジも効き、手軽に作ることができるにも関わらず、元気な体を作るために欠かせない食べ物で腸活にもおすすめです。

今回はなぜ、お味噌汁がおすすめなのか、簡単に作れるお味噌汁レシピをご紹介します。

元気のバロメーターは腸内環境を整えること

ここ数年、「腸活」というワードを耳にすることが増えた人も多いのではないでしょうか。腸は食べ物から体にとって必要な栄養素を吸収したり、不要なものを排泄するのに大切な臓器のひとつなのです。

加えて、免疫細胞の約60%は腸に存在していることから、腸を整えることで腸内の免疫細胞が活性化されて、元気な体で日々過ごすことができるといわれています。

そんな私たちの腸には、腸内細菌が棲みついています。この腸内細菌は大きく3種類に分類でき、善玉菌と悪玉菌、日和見菌の割合が、「2:1:7」になることが理想であるといわれています。

しかし、食品添加物や化学調味料がたくさん使用されている外食や加工品に頼ることが多い現代人の多くは、悪玉菌が優位な腸内環境になっている人が多く、さまざまな体調不良を引き起こす原因のひとつになっているともいわれています。

そのため、元気に毎日過ごすために、善玉菌を増やすための食事がおすすです。

発酵食品は善玉菌を増やすのにおすすめ

発酵食品と一言でいってもさまざまなものが存在しています。納豆や味噌、醤油、酢、ヨーグルト、キムチ、漬物、チーズなどです。

発酵食品には、善玉菌である乳酸菌をはじめとして、酢酸菌や麹菌、酵母菌などさまざまな菌が豊富に含まれています。これらの菌は腸内で善玉菌を増やすためのサポートをしてくれます。善玉菌が増えることで腸内環境はよくなります。

便秘やおならが臭いというのは、腸内環境が悪くなっているひとつのサインでもあります。そんな時には、ちょっと意識をして毎日何かしらの発酵食品は取り入れるように心がけてもらいたいです。

お味噌取り入れてますか?

数ある発酵食品の中でも取り入れてもらいたいもののひとつがお味噌です。それも、しっかりと、発酵しているシンプルな原材料で作られたものなのです。

味噌は昔から、「みその医者殺し」や「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」というようなことわざもあるくらい体を整えるためにはなくてはならない調味料のひとつなのです。

だからこそ、腸内環境を整えるために、ぜひ、味噌を取り入れてもらいたいのです。

しかし、残念ながら、便利さや安さを追及するあまり、添加物や化学調味料が使用されたお味噌が普通に販売されているという現状もあります。

理想は原材料から選ぶことができる自家製味噌ですが、なかなかそこまではハードルが高いという人も多いでしょう。そんな人はぜひ、本物の味噌を選んで取り入れてもらいたいのです。

味噌を選ぶ時のポイント3つ

市販のお味噌を選ぶ時に気をつけてもらいたいポイントは3つあります。

1.シンプルな原材料で作られたものを選ぼう

  • 米みそであれば、「大豆、米麹、塩」
  • 麦みそであれば、「大豆、麦麹、塩」
  • 豆みそであれば、「大豆、豆麹、塩」

とてもシンプルな原材料のみで作ることができます。「○○エキス」や「○○加水分解物」、「調味料(アミノ酸)」などは不要なのです。そのようなものが使用されてないものを選びましょう。

2.国産大豆使用のものを選ぼう

外国産の大豆の中には、「遺伝子組換えではありません」と記載されていても、表示の受け穴があり、100%混入してないと保障はありません。日本国内では大豆の遺伝子組換えの栽培は禁止されているため、遺伝子組換えのものが混入することはありません。そのため、国産大豆100%で作られたものを選ぶのをおすすめします。

3.発酵がとまってないものを選ぼう

スーパーなどで常温の棚に陳列されているものの多くは、加熱殺菌もしくは酒精(アルコール)を添加して発酵を止めています。もし、可能であれば、発酵の香りや味噌本来の味を楽しむことができる発酵がとまってないお味噌を選ぶのをおすすめします。選ぶ時のポイントとしては、冷蔵にて販売されているものや呼吸口(穴が開いている)があるものを選ぶとよいでしょう。

誰でもできる簡単自家製味噌玉レシピ

どんなに忙しい人でも簡単にできて、作り置きもできるので、忙しい朝にもピッタリの自家製味噌玉の作り方をご紹介します。

材 料(1個分)

  • お好みの味噌 小さじ2(味噌は複数のものをミックスしても美味しいですよ)
  • 煮干し粉(もしくは、かつお節や昆布粉末)小さじ1
  • お好みの乾物など

おすすめの組み合わせ(1個分)

 乾燥わかめ 1g 高野豆腐 2g ねぎ 2g


② フリーズドライの梅干し(なければ、梅干し)1g とろろ昆布 1g 白ねぎ 3g


③ フリーズドライの納豆 1g 干しアミエビ 1g 海苔


 乾燥わかめ 1g 切干し大根 2g ねぎ 2g

 作り方

1. 材料をすべて混ぜ合わせる。

2. ボール状に成形する。(手が汚れるのを防ぐために、ラップで包んであげるのもよいでしょう。)

3. お椀でに味噌玉を入れて、お湯を注いで、溶かしてあげれば、できあがり。

1日1味噌汁生活始めませんか?

味噌玉の具は日持ちを考えると乾燥しているもの、加熱しなくても大丈夫なものであれば、基本おうちにあるもので大丈夫です。作り置きもできて、美味しいので、ぜひ、お好みのオリジナルの組み合わせを見つけてみてはどうでしょうか。

発酵食品の味噌玉で、活き活きした腸内環境をゲットしましょう。

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