夏の疲れはありませんか?「体がだるくなる」「疲れやすくなる」…など夏の疲れの大きな原因として、自律神経の働きが鈍くなるということが挙げられます。暑くなってくると、人間の体は自律神経の働きによって、血管を広げたり、汗をかいたりして体温を下げようとします。
ところが、気温や湿度の高い屋外と冷房が効いて涼しい屋内との温度差や涼しい部屋に一日中いる、そうすると体温を最適な状態にコントロールしようとする自律神経の働きが鈍くなってしまいます。また同時に、疲れや食欲不振に陥ったりすることで、夏の疲れはますます深刻なものになっていきます。冷たいものの飲みすぎ、冷たいものばかり食べる、夜はシャワーですませる、思い当たりませんか?夏バテの大きな落とし穴です。
寿司屋で見る酢の力
まず、お寿司屋さんで見る酢のパワーについてご紹介します。
酸味のもとになってる酢酸の力
- 食欲増進(米の甘みと酢の酸味の絶妙は相性がとてもよく味にきれがある)
- 唾液分泌促進(食欲の向上)
- 疲労回復(食べ物、飲み物と一緒に酢酸をとることで、グリコーゲンの補充が効果的に行われて疲労回復を助ける)
鯖を酢でしめる = 防腐効果
鯖を三枚に切り、塩を多めに振って、余分な水分を出します。塩を洗い落とし、合わせ酢につけます。鯖の身に、抜けた水分の代わりにすぐにしみ込んでいきます。腐れ易い魚に発酵食品の酢でしめることは、防腐効果があります。酢でしめた魚は腐敗しにくいのです。酢酸は物質を強い酸性にする働きがあり、有害な細菌の多くは酸性で生きていけないため、酢でしめられたものには保存性があります。塩と併用することで防腐効果は一段と高まるのです。
こはだを酢でしめる(小骨の多い魚)
こはだは小骨の多い魚です。酢でしめることでカルシウムが溶けて食べやすくなります。
南蛮漬け
こはだと同様、小あじの南蛮漬けなど。甘酢にねかせた小あじは骨が柔らかくなり食べやすくなります。カルシウムがとけた甘酢に漬け込んだ野菜と小あじを一緒に食べることで不足しがちなカルシウムを補えます。
ガリ = 中和する
寿司のマグロ、イカなど魚介類の生臭みはトリメチルアミンというアルカリ性の物質が原因です。酢の酸性が中和し、味がリセットされるということです。寿司屋のガリは理にかなっていますね。
酢でお掃除
水に酢を混ぜたもので濡らしたタオルで冷蔵庫をふく。酸性の状態を保ち、絶えず雑菌が出入りする冷蔵庫の雑菌の繁殖を防ぐ。臭みの原因「アルカリ性の物質」を中和します。
酢の効果は生活習慣病の予防にも
酢は、塩分が入っておらず、カロリーも低いので特別な調味料だと絶賛。お料理を薄味で美味しくひきたててくれます。毎日大さじ1~2杯飲むことで生活習慣病の予防に大きな期待が!
- 高血圧の予防
- 中性脂肪の抑制
- 血糖値の上昇を抑える
※ 空腹時には控えた方がいいです。3~4倍にうすめて飲まれますように!
酢は腐敗するすっぱい味です。危険な味でもあるのです。だから学習して美味しいと感じていく、学習の味です。お子さんには、色んな酢の料理を美味しく食べてもらえるように食卓に酢のお料理を出していきたいですね。
はかりしれない酢酸パワー!
雑菌・匂い消し・防腐・疲労回復・生活習慣病予防・酢酸の力
私たちは、微生物と共に生きています。和食の世界には沢山の発酵食の調味料があります。お料理にも!すばらしい日本の食文化、大切にしていきたいですね。
手作りリンゴ酢
最後に、手作りリンゴ酢の作り方をご紹介します。
材料
- リンゴ 正味100g(中くらいの大きさ半分程度)
- 氷砂糖もしくは黒糖 100g
- 酢 200ml
- 広口瓶(500ml以上の容量)
- よく洗う。ワックスや農薬が気になる人はお風呂の温度よりも高めの50度ぐらいのお湯を使ってたわしでこすります。リンゴは、どんな種類でも良いです。(紅玉は出上がりもきれいです。)
- ペーパータオルで水分をとって8等分にして芯を除き、皮ごと幅2センチぐらいのイチョウ切りに。
- 広口瓶に氷砂糖(好みのお砂糖で)と切ったリンゴを入れ酢注ぎ、電子レンジに 500ワットなら40秒ぐらい、600ワットなら30秒ぐらい
- 電子レンジから取り出して、ふたを閉めて常温においておきます。 翌日から飲めます。
電子レンジを使わない場合は、2週間漬け込んでから飲み始めますよ。手作りリンゴ酢は、常温で1年程保存できます。