日本人の国民病ともいわれる高血圧。放っておくと脳卒中などを引き起こし、死に至ることもある怖い病気です。
年齢とともに高血圧人口の割合は高まり、70歳以上では全体の7割以上にも達します。また、寒い冬は血圧も上昇しがち。食生活を見直し、上手に生薬などを取り入れてケアしたいものです。
今回は、寒い冬に特に要注意の高血圧について分かりやすくご紹介します。
高血圧ってどんな病気?
心臓がポンプのような役割をして血液を体中に送り出すことで、血管内にかかる圧力のことを「血圧」といいます。
つまり、高血圧とは血管内に強い圧力がかかり過ぎている状態のこと。
そのまま放置していると血管が硬くなる「動脈硬化」になり、のちには虚血性疾患(狭心症・心筋梗塞)や脳卒中などの発作を引き起こす ことも…。そして最悪の場合は死に至ることもある恐い病気なのです。
高血圧は日本人の国民病
日本人の高血圧人口は非常に高く、現在治療中の人は約800万人。
「国民健康・栄養調査」(2006年)によると、40~74歳の日本人のうち男性の約6割、女性の約4割が高血圧(140/90mmHg以上)とされています。また、高血圧人口の割合は年齢とともに高くなり、男性では50代を越えると59.2%、女性では60代を越えると57.6%。
さらに70歳以上になると男性は71.4%、女性は73.1%と、全体の7割以上にも達します。高血圧は日本人の国民病といえるかもしれません。
「参考資料」国民健康・栄養調査 – 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html
寒い冬は血圧が上昇し、高血圧になりがち…
高血圧にともなって耳鳴りやめまい、頭痛、肩こりなどの症状を訴える人もいますが、多くの場合は症状がないまま少しずつ血管が蝕まれていくため、「サイレント・キラー」とも呼ばれています。定期的に血圧を測定することが、早期発見や予防につながります。
また、冬は寒いために熱を逃すまいとして血管が収縮して細くなり、血圧が高くなりがち。春の健康診断で問題がなかった人でも、冬は血圧が高くなっていることもありますから、いつも以上に気をつけたいものです。
生薬などで穏やかな対策を
高血圧の危険因子とされるのは、遺伝、肥満、耐糖能異常(糖尿病予備群)、ストレス、喫煙、塩分の多い食事、飲酒の習慣など。両親がともに高血圧の場合、その子どもが高血圧になる確率は約50%、片親だけが高血圧の場合でもリスクは30%以上というデータもあります。
バランスのいい食事、適度な運動などを心がけ、予防に努めるようにしましょう。普段の食生活などを見直し、危険因子が心配な人は、高血圧に効果があると言われている食品や生薬などを利用して、穏やかに長い目で対策を行うことがおすすめです。