この記事の監修者
亀崎智子 (かめざき・さとこ)
「食べ方」と「出し方」をお伝えするかめごはんの料理教室を主宰。昔ながら季節の手仕事や発酵食品、オーガニック食品などの取り入れ方が得意。マスターファスティングコンシェルジュ
◎ 公式サイト kamegohan.com
残暑きびしい日が続いていますが、皆さん体調はいかがでしょうか。
もう朝の空気は少し涼しく秋を感じさせてくれますね。しかし日中はまだまだ熱中症に気をつけてこまめな水分を摂られてください。油断大敵ですよ!
こんな暑い夏には、アミノ酸が豊富な黒酢を摂って健康維持をしましょう。
今回は、健康はもちろん美容にも役立つ黒酢の力についてご紹介します。
お酢とバナナのコラボは最強!?
お酢とバナナの組み合わせって美味しいの?もしかしたら疑問に思う人もいるかもしれません。
確かに、そのまま飲むと酸味が強すぎるということがあるのですが、水や炭酸水などで割って飲むと飲みやすくて、美味しいのです。そして、私たちにとって嬉しい効果が多い飲み物でもあります。
一般的には、飲み物として使用することが多いバナナ酢ですが、飲むのが苦手であれば、お料理に調味料として使用することもできるので、健康のためのアイテムとして一度取り入れてみるのもよいかもですね。
お酢にはダイエット効果がある!?
お酢は発酵食品のひとつであり、酸味や鼻を刺すような刺激のもとになっている酢酸という成分が含まれています。
この酢酸は私たちの体の中で、エネルギーを生み出してくれる「クエン酸回路」を活発に動かしてくれます。この回路がしっかりと動くことで、脂肪が分解されて蓄積するのを防いでくれるのです。他にも、脂肪の蓄積を抑えてくれる働きがあるアミノ酸が豊富に含まれているのもお酢の特徴のひとつです。
また、新陳代謝が高くなることで、血流がよくなり体の隅々までしっかりと酸素や血液が運ぶことで、美肌効果も期待できます。
実はお酢は、美容には欠かすことができない調味料のひとつです。
いろいろなお酢がある
一言でお酢と言っても、さまざまな種類があります。
原材料によって、風味や味わいの違いはありますが、どのお酢にも酢酸は含まれているので、まずはご自身の好きなお酢を使用して作ってみるのもよいでしょう。
米酢
一番一般的なお酢。お米を原材料にしています。まろやかな酸味が特徴で、お米100%で作られてるものは純米酢と呼ばれます。
穀物酢
米酢と同じくお手頃価格で身近な酢です。原材料には、大麦や小麦、米、トウモロコシなどの穀類が使用されています。安価なものの中には、遺伝子組換えのものが使用されている可能性がゼロではないので、しっかりと確認してから購入する必要はあります。さっぱりとした味わいが特徴です。
りんご酢
りんごを原材料とした酢です。りんごの甘さが残っているので、飲み物として割って飲む時には比較的飲みやすいです。
黒酢
玄米を原料として作られた酢であり、1~3年かけて発酵・熟成させます。じっくりと手間暇かけて作られる黒酢はアミノ酸などが豊富に含まれており、旨みやコクも楽しめる酢です。
ワインビネガー
あまりなじみが少ない人もいるかもしれませんが、ぶどうを原材料にした酢です。赤は濃厚で、白はさっぱり、スッキリとした味わいが特徴です。
バルサミコ酢
ワインビネガーと同様にブドウ果汁から作られた酢です。煮つめたブドウ果汁を木樽で長期熟成することで芳香な香りが特徴です。
今回は旨みもコクもあり栄養価の高い黒酢を使用して、バナナ酢の仕込み方を紹介しますが、黒酢はご自宅にあるお好きな酢を使用して大丈夫ですよ。
ただし、酢は原材料が素材そのものだけで作られているものを使用しましょう。
食品添加物が使用されているものや最近多い、甘みや旨みを追加した調味酢は避けることをおすすめします。
農業にも効果抜群の「黒酢農法」
新潟に「黒酢農法」と呼ばれている農業をされているところがあります。
黒酢農法とは、人の健康維持に役立つ玄米黒酢を、作物の健康生育・良品生産・減農薬や無農薬栽培に役立てようとする農法のことです。
黒酢をまくと元気な葉になり、根がしっかりとして茎、葉が丈夫になるとのことです。酢酸は、植物の体内でクエン酸に変わりエネルギー代謝を促進します。
そこで雑草も虫も元気に、環境にもとても良いと話されていました。
また果物畑でも黒酢農法は活躍します。
カリウムの成分が葉の気孔を開き、光合成を活発化して木の成長を促して収穫に!健康で美味しい実がなるそうです。アミノ酸が豊富で強い木に育ててくれて、さらに減農薬の効果もありますね。
農産物も土台が大切ですよね。こんな形でも酢が使われているんだなとびっくりしました。酢酸菌は、世の中のいろんなところで活躍していますね。
健康・美容に黒酢を!黒糖バナナ酢の3大効果
1.ダイエット効果
酢にはクエン酸とアミノ酸が含まれています。
クエン酸はクエン酸回路を活性化させることで、脂肪酸を燃やす働きがあり、アミノ酸は脂肪を分解してくれる働きがあるため、脂肪が蓄積するのを防いでくれます。
加えて、バナナは血糖値の上昇を緩やかにすることで、腹持ちがよいため、食べ過ぎを防いでくれます。また、仕込む時に使用する黒糖には、ミネラルが豊富に含まれていることで、脂肪燃焼のサポートも期待できるのです。
2.便秘改善
酢もバナナも腸内環境を整えるにはおすすめの食材です。酢の殺菌作用により、悪玉菌が増えすぎないようにサポートしてくれることが期待できます。
また、バナナは食物繊維を豊富に含んでいるため、腸内の不要なものを排出してくれるとともに、善玉菌を増やしてくれる働きもします。
そのため、バナナ酢を飲むことで腸内環境が整えられるので、便秘予防・改善にもおすすめなのです。
3.美肌効果
バナナ酢で使用する酢・バナナ・黒糖はそれぞれ単体でも腸内環境を整える働きをします。
そのため、3つを一緒に取り入れることで、より腸内環境をよい状態に保ちやすくなることが期待できます。
腸内に不要なものが蓄積されないということは、不要なものの出口となりやすい肌が傷つきにくいということでもあります。そのため、美肌作りのためにもバナナ酢はおすすめなのです。
黒糖バナナ酢の作り方
材料 2人分
- バナナ 1本
- 黒砂糖 100g
- 黒 酢 200cc(カップ1)
作り方
① 50℃洗いする。バナナは約5分、50℃に浸ける。(浮かないように重しをおくとよいでしょう。)取り出した後は水気をしっかりとふき、常温で1時間くらいかけて冷ましてください。
② バナナが冷めたら、皮をむいて、2㎝幅くらいの輪切りにする。
2週間後には、バナナは取り出してあげましょう。
1回の量はグラスに3分の1ほど。水や炭酸水、白湯などで割って飲みましょう。飲みにくい場合には、牛乳や豆乳でわればまろやかになり飲みやすいですよ。
バナナの栄養効果
スポーツ選手が補助食として利用していることからもバナナは栄養満点の果物です。
バナナ2本で、ご飯1杯分のエネルギーを摂ることができます。病人からスポーツ選手まで理想的なエネルギー源となるのです。他に、たんぱく質、カリウム、ビタミンCなどや、食物繊維のべクチンとオリゴ糖が含まれているので便秘改善にも役立ってます。
カリウムは特に豊富です。カリウムは体の余分な塩分を排出するので血圧を下げるとともに利尿作用などの水分の代謝を助けます。
そして、ナトリウムや脂肪は少ないです。体を冷やす働きがあるので風邪の熱さましにも適しています。
ただし、胃腸が弱かったり、下痢しやすい人、冷え症の人は、あまり食べ過ぎないように注意してください。
日常生活で酢を摂る習慣作りを!
酢はさっぱりとした飲み口から暑い時期にも飲みやすいです。そのままでは酸が強すぎて飲みにくいです。しかし、黒糖バナナ酢などのように加工してあげることで飲みやすくなります。
健康や美容にもおすすめの黒糖バナナ酢。ジュースを飲む代わりに取り入れてみるのもよいかもしれませんね。
今回ご紹介した黒糖バナナ酢は夏バテ防止にも最高ですよ!