自律神経は自分で動かすことができない神経をいいます。心臓や胃腸、血管、内分泌腺、汗腺など体の各気管の働きを調節する神経で、脳から指令を受けず独立して働くことから自律神経とよばれています。
寝ている間も心臓が休みなく働くことや意識せずに呼吸ができていること。環境の変化に即時に対応できるように体内環境を調整しているのも自律神経の働きです。
自律神経を自分でコントロールすることは果してできないでしょうか。今回は自律神経のコントロールについてご紹介します。
交感神経と副交感神経の働き
自律神経は、緊張している時(活動している時)に優位にはたらく「交感神経」とリラックス(休息)している時に優位に働く「副交感神経」に分けられます。
各器官ごとに、それらがどういう作用をしているか見てみましょう。
交感神経 | 副交感神経 | |
瞳孔 | 拡大 | 縮小 |
心臓 | 促進 | 抑制 |
胃(消化) | 抑制 | 促進 |
肝臓 | 抑制 | 促進 |
血管 | 収縮 | 拡張 |
発刊 | 促進 | 抑制 |
膀胱 | 拡大促進 | 収縮促進 |
自律神経は、人を生かすために24時間、働き続けるすごい体のしくみなんですね。心と体はまさにつながっています。
自律神経はコントロールできる?
できます。「呼吸」で自律神経をコントロールできるんです。
私たちは意識しなくても呼吸ができますよね。ゆっくり呼吸したり、止めてみたり、呼吸をコントロールすることもできますよ。
つまり、呼吸は「意志」と「自律神経」をつないでるものです。
複式呼吸は、乱れてしまった自律神経のバランスを整えることができます。
ゆっくりと息を吸って吐く。得に息を吐くことに集中すれば、副交感神経が優位になりリラックスします。
緊張したときに、深呼吸をしたりしませんか?知らないうちにやってますよね?
腹式呼吸をすれば、肺が大きく膨らみ酸素を取り込むことができます。そうすれば、血流がよくなり、食事で摂った栄養がエネルギーになりやすくなります。
腹式呼吸はおなかのマッサージにもいいです。お腹を出したり引っ込めたりすれば内臓も温まります。
腹式呼吸のやり方
- 慣れてない方は、両手をおへその下のところに重ねて置いて、軽く目をつぶってやってみましょう。
- お腹を引っ込ませながら、ゆっくりと時間をかけて鼻から息を吐きます。(息を吐く方に重点を置いて)
- 息を吐ききったら、今度は自然に鼻から息を吸い、お腹を膨らませるようにします。
- 5秒ほど息を止めて、再度ゆっくりゆっくり時間かけて息を吐いていきます。
これを 10回セットほどできたらいいですね。夜寝る前に行えばきっとぐっすりといい睡眠ができますよ。
前回、紹介した自律神経の記事も参考にしてください。
寒暖差や気圧の変化で、血圧が変動したり体調がすぐれないと言われる方は少なくないのではないでしょうか。なぜ季節によって症状が変化するのでしょうか?今回は、気温や気圧と深い関係がある自律神経についてご紹介します。ここ数年は特に急激な雨や[…]