「夜中に何度もトイレで目が覚める」「尿切れが悪くスッキリしない」「残尿感がある」「頻尿でバスなどに長時間乗るのが不安…」など、加齢とともに尿に悩む方は増えていくようです。尿トラブルのお悩みは、悩みが悩みだけに恥ずかしくて人には相談できず、一人で抱え込んでいる人もいます。
今回は、日常生活まで支障をきたす尿トラブルに効果的な食品成分や日常生活でできる対策についてご紹介します。
日常生活で出来るおすすめの尿トラブル対策!
1日8回以上を目安に、8回以下でもトイレに行く回数が多いと感じられる場合は、頻尿と考えていいでしょう。
頻尿で困るのは、「我慢できない」こと。通常、膀胱の容量は約200~300ccで、尿が膀胱に150ccほど溜まると尿意を感じますが、少しくらい我慢できるものです。
ところが頻尿にお悩みの方の場合は、尿を我慢できず何度もトイレへ駆け込み、それを夜通し繰り返すといったこともあり、生活の質が大きく低下してしまうことになります。
それでは、日常生活で出来る尿対策についてご紹介します。
①体を冷やさない
冷えから体を守ることは、頻尿の予防にも繋がります。体を冷やさないようにお風呂に入って全身を温めたり、ウォーキングなどの運動をして汗をかきましょう。冷たい飲み物は控えて温かいものにしましょう。
②緊張やストレスを緩和する
疾患などの要因でなくても、緊張や不安、ストレスなどでトイレに行きたくなります。ウォーキングやスポーツ、興味などで緊張やストレスを発散しましょう。また、トイレが心配で外出を控えている方もいらっしゃいますが、外出は気分転換にもなります。外出の際に「急にトイレに行きたくなったらどうしよう」という不安が、かえって尿意をもよおすこともありますので、事前にトイレの位置を確認しておくことで不安を取り除きましょう。
③就寝前は利尿作用のある飲み物は控える
コーヒーやお茶などカフェインを含む飲み物やビールなどには利尿作用があります。就寝前は控えるようにしましょう。利尿作用のある飲み物を控えることは大切ですが、水分が不足すると体内の老廃物が排泄されず脱水症状を引き起こし、体調不良を招くこともありますので、ノンカフェインの麦茶や白湯など水分摂取を工夫しましょう。
骨盤底筋体操
尿トラブルに効果的な体操をご紹介します。やり方は簡単なので、テレビを見ながらでもできます。毎日続けて骨盤底筋を鍛えましょう!
①肛門をきゅっと5秒ほど締めます。
②その後ゆっくり緩めます。これを1日20回ほど繰り返しましょう。
尿のお悩みに効果的な2つの食品成分
頻尿などに効果的と知られている成分「ノコギリヤシ」「ペポカボチャ」についてです。
ノコギリヤシとは?
ノコギリヤシは、その名の通りノコギリのようなギザギザの葉を持つヤシの一種です。男性型脱毛症や頻尿に効果が報告され、いずれも男性機能に関与していると考えられています。現在、60歳以上の男性の約50%に前立腺の肥大があるとされますが、ノコギリヤシは男性の尿道を囲む前立腺が大きくなる「前立腺肥大」を抑えることで、頻尿に作用するようなのです。
ペポカボチャとは?
ペポカボチャは、日本でもよく食べられているカボチャの仲間。ズッキーニや金糸瓜、ハロウィンで目にするオレンジ色のカボチャなどがペポカボチャです。その種子には腎臓の機能に有効とされる「ククルビタシン」などが含まれており、これが頻尿に働く成分であると考えられています。具体的には、女性の尿道口を閉める「筋肉尿道括」に影響するとされる成分です。また、ククルビタシンはノコギリヤシに含まれる有用成分「トリテルペン」に分類されています。
尿トラブルには深刻な病気が隠れていることも…
頻尿の原因は、膀胱をつかさどる自律神経の異常や排尿に関わる骨盤まわりの筋肉の衰えなど、加齢による身体機能の低下が考えられます。
しかし、糖尿病や慢性心不全などの病気が隠れていることもあり、中高年男性の場合は前立腺肥大を発症していることも。また大事な場面でトイレを我慢した経験などがトラウマとなり、頻尿になるケースも見られます。
精神的ストレスや過度の緊張も頻尿の原因となるため、一人で思い悩まず、早めに専門医を受診し、心身の十分な休養や上手なストレス解消を心がけたいものです。