冬に大流行する「ノロウイルス」。感染力が強いのがこのウイルスの特徴です。
7年前ぐらいに我が家でも家族全員感染しました。我が家では、インフルエンザに1人感染しても全員にはうつらなかったのですが、嘔吐・下痢の症状が出るノロウイルスからは免れませんでした。強力なウイルスだと実感しました。
今回は、「ノロウィルス」の症状、扇風機、予防法などを分かりやすくご紹介します。
ノロウイルスとは
ノロウイルスとは、急性胃腸炎を起こす感染力がとても強いウイルスです。
感染者の糞便中に排出された大量のウイルスは、下水処理で十分に処理できない場合に河川に放流され海に達します。牡蠣をはじめ二枚貝類は大量に海水を取り込みますが、ノロウイルスで汚染された海域・水域で成長した二枚貝類は、体内・特に内臓部分(中腸腺)にウイルスを濃縮します。
「生で食べたい」という日本人の嗜好がウイルス性食中毒の原因になっているのでしょう。貝類以外でも、サラダや刺身など加熱調理をしていない食品には注意が必要です 。
保育所、幼稚園、学校、集団生活施設などで発生した集団感染は、誰かがまずノロウイルスに感染し、施設内でヒトからヒトへ感染して広がっていきます。この「ヒトからヒトへ」が感染力が強いんです。
食中毒といったら、数万個の菌が体の中で増殖して症状が出るのですが、ノロウイルスでは数百個のウイルスで発症してしまいます。
ノロウイルスの感染経路は
ノロウイルスの感染経路は、大きく食べ物による感染(経口感染)と接触・飛沫感染があります。
経口感染
ノロウイルスに汚染された飲料水や食物による感染(食中毒)です。特に生の牡蠣を食べた後に発症することはよく知られています。しかし火を通していても、十分に火が通っていないと感染することもあります。また、調理従事者や配膳者がノロウイルスに感染していると、その料理を食べることで、貝類とは関係のない食材による感染(集団食中毒)もあります。
接触感染・飛沫感染
ノロウイルスで汚染された手指、衣服、物品等を触る(接触する)ことによって感染します。この場合も最終的には接触後汚染された手指や物品を口に入れる(舐めるなど)ことにより、ノロウイルスが口の中に入ってしまい感染することに。
通常の呼吸器感染による場合とは異なりますが、ノロウイルスによる飛沫感染もあります。ノロウイルス感染症を発症している方の吐物や下痢便が床などに飛び散り、その飛沫(ノロウイルスを含んだ小さな水滴、1~2 m程度飛散します)を吸い込むことによって感染する場合をいいます。嘔吐物や下痢便を不用意に始末した場合にも、飛沫は発生しますので、その処理には充分に気を使うことが必要です。
ノロウイルスの感染力は非常に大きく、わずかな接触で容易に感染してしまいます。
ノロウイルスの症状
■ 潜伏期間
潜伏期間は短くて10数時間~48時間(平均1~2日)
■ 初症状は
初症状は嘔気が最も多いです。
■ 主症状は
主症状では嘔気・嘔吐・下痢・腹痛のいずれかのようです。
■ 症状が続く期間
症状は2~3日で収まります。しかし、便中へのウイルスの排出は3~7日続きますので要注意です。適切な処理が必要!
抗生物質などの特効薬はなく、嘔吐下痢の症状なので脱水症状にならないように水分の補給が大切です。それと嘔吐の時に、のどに詰まらないように気をつけなければいけません。
ノロウイルスの予防法
とにかく手洗い!
手のしわも指の間もよく石鹸をつけて洗います。15秒間石鹸でよく洗い、30秒ぐらい流水で洗い流すように。流水が大切です!アルコール消毒は効きません。時間をかけてしっかりと洗いましょう。清潔なタオルで拭くのも大事です。
料理中に気を付けること
もし皮膚、体、毛髪に触ったら、その都度手を洗う気づかいが必要です。まな板などの消毒についても、アルコールは効きません。ノロウイルスは塩素系に弱いので、「塩素系消毒剤 」が効きます。
嘔吐のときの処理
嘔吐物にキッチンペーパーをのせて、塩素系消毒液をかけてしばらく置いておくことが大事です。5分は置きましよう。それからそのまま捨てます。処理をする人はマスクをして下さい。
ノロウイルスも、大腸菌O-157も、加熱を充分に行うことで予防できます。75度で1分の加熱が必要です。まな板などは、熱湯をゆっくり全体にかけてると効果が大きいです。この加熱温度と時間は、加熱処理の基本になります。
感染しないために
数年前に、ノロウイルスの感染が特に弱い年がありました。その年は新型インフルエンザが大流行した年です。
そうです!あの時は、全国的にうがい手洗いを徹底されていたのではないでしょうか!
ウイルスを施設内や家庭内に持ち込まないために、1人1人手洗いや、うがい、マスクの着用を徹底しましょう。